上流に向かって
山間を北上
水のまち
郡上八幡
水のまちと呼ばれるここ郡上八幡は、長良川の支流にあたる吉田川を挟んで南北に昔の町並みが現存している。あちこちに巡る透き通った水路は、名水百選に選ばれる宗祇水をはじめ観光スポットとなっている。
街の中心地より少し上流へ向かえば春から夏にかけて、イワナやアマゴを狙う釣り上級者の姿も見られる。この日も、橋を渡る車から釣り人の姿が確認できた、山間部の朝靄は日差しがかかると晴れ渡り、光の中の釣り人が神々しくも感じられる。
水のまちと呼ばれるここ郡上八幡は、長良川の支流にあたる吉田川を挟んで南北に昔の町並みが現存している。あちこちに巡る透き通った水路は、名水百選に選ばれる宗祇水をはじめ観光スポットとなっている。
街の中心地より少し上流へ向かえば春から夏にかけて、イワナやアマゴを狙う釣り上級者の姿も見られる。この日も、橋を渡る車から釣り人の姿が確認できた、山間部の朝靄は日差しがかかると晴れ渡り、光の中の釣り人が神々しくも感じられる。
町の通りを巡り歩いていると、カジュアルテイストな柄の鼻緒の下駄が店頭に並んだ郡上木履にたどり着いた。郡上八幡は夜通し踊る夏の郡上踊りが有名で、郡上踊りに欠かせない下駄の消費は全国一位とも言われる。
オーナーで下駄職人の諸橋氏は、郡上にこの下駄職人を継承する職人がいないことを知り、ご自身がもつ木工の技術を活かして、この伝統工芸の踊り下駄をつくり続けることを決意、この地に移住されている。今回、諸橋さんに工房での下駄の製作も見学させていただいた。
地元産のヒノキを使い、木がもつ特性を活かしてひとつずつの木目を見極めて仕上げられる下駄の高い品質が、ものづくりへのこだわりを諸橋さんに代わって物語っているようにも感じられた。8月の徹夜踊り期間中には、1日300足もの下駄をお店ですげられるということから郡上踊りの盛況ぶりがうかがえる。
街を散歩して小腹がすいてきたなぁと思っていたところにお団子を焼く姿が目に入り、一軒の団子茶屋で休憩とることに。古民家を店舗に改修された店内には、中庭からやわらかい光がさし、なんとも居心地のいい空間を作りだしている。
みたらし団子は、オーダーが入ってから香ばしく焼き上げられる。弾力もあってお米本来の甘さが噛むほどに感じられる。2本目は是非きな粉をかけて召し上がってほしい。コクと風味が広がってお団子ってこんなに美味しかったんだという再発見ができた。
郡上を出て岐阜市内を通り各務原市にあるアクア・トト ぎふに。4階建てのこの水族館では長良川の源流から河口までを魚とともに再現されている。淡水魚だけとあなどるなかれ、なかなかお目にかかれない魚種を間近で観察ができるというだけで、釣りをしたことがある人はテンションが上がることはまちがいない。
上流から下流のそれぞれの魚が生息している場所を忠実に展示されていたり、改めて知ることも多い。初めて見る魚に興奮する子供に、お父さんが子供の頃はこの魚はそこらじゅうに・・と子供に語るお父さんが一番楽しんでいるという光景も見受けられた。高速道路のPAからも来館できるので魚好きな人なら是非立ち寄ってほしい。
岐阜市内を車で走っていると何度も橋を渡る。クリアな水質の比較的足場のいい河川に年配の釣り人を見かけたので、近くの駐車場に車を停めちょっと覗いてみることにした。堤防を降りて川をのぞくとサイズこそ大きくはないがオイカワの大群が右往左往している。先輩の邪魔にならぬところで、カバンから竿を出してみた。
餌がオイカワの前を素通りする。すぐそこに大群がいるのに全く釣れない。気を入れ替えて、ウキ下の長さを川底に合わせると、コツンと当たりがあったのであげてみたら褐色のハゼのような魚が釣れた。サイズは小さいがあたりは明確で数を釣るにはもってこいの魚で調べたらゴクラクハゼという種の魚だった。
陽も傾き、そういえば、少し前にテレビでみた岐阜のソウルフード「鶏ちゃん」が食べたかったのを思い出し、鶏焼き肉専門店の田中製作所というお店を見つけ入店。メニューには、味噌・醤油・辛いやつとある。今回は鶏ちゃん味噌味をオーダーしてみた。
ジンギスカン鍋に鶏ちゃんのみそだれがかかった山盛りのキャベツと鶏肉の山が目の前のコンロにセットされ火がつけられる。5分ほどするとジュージューという音がして、スタッフの方がまんべんなく火が通るよう鉄鍋の上を混ぜると、一層いい香りが漂った。
2人前からオーダーできるアツアツの鶏ちゃんはスパイスのきいたタレと、ジューシーな鶏肉がマッチして山盛りだったキャベツもあっという間に平らげてしまった。鶏ちゃんだけでなくこうした郷土料理はその地域で世代が変わっても繋いでもらいたいなぁ。と思うとともに、昔からの釣り文化、魚が釣れる環境も繋いでいきたいなと感じました。